事業について

株式会社浅野商店は、岐阜の城下町でちょうちんを作り続けています。
歴史と伝統あるこのまちで、江戸時代より続く伝統ある岐阜ちょうちんを90余年、作り続けています。

透きとおるような薄い和紙や絹布に繊細な秋草や山水の絵柄をあしらった、岐阜ちょうちんは、日本独特の伝統工芸品です。
ひとつひとつ、熟練の職人が、ひごを巻き、和紙を貼り、剃刀で断ちます。
上品で、繊細な岐阜ちょうちんをわれわれは、守り育ててきました。

伝統的なちょうちんだけでなく、岐阜ちょうちんの技術を活かした新しいちょうちんも手掛けています。
上品で優雅なちょうちんを作る技術は、現代デザインと融合し、すばらしい照明器具をも生み出しました。

頑固にちょうちんにこだわり、伝統技術にこだわり、そして、新しいものを生み出してゆく、
㈱浅野商店でありつづけたいと考えています。

伝統技術と技法の伝承

工芸品の技術は、つまる所、人間の素晴らしい「技」と「感性」と言えるでしょう。
工業技術や科学が江戸時代よりは遙かに発達した現在でも人間が持っている微妙な違いを感じ取る能力は
機械を上回る事が多々あることは皆さんもご存じの通りです。
すなわち、技術と感性の伝承こそが伝統産業には欠かせないものである事は言うまでもありませんし、
素材の製造、調達先の維持発展も技術の伝承に劣らず重要なことであると我々は考えています。

 

新しい人材の育成 次世代への技術・感性を伝承させるために、
若手社員への徹底した基本技術を習得させる指導や、
社内での提灯勉強会などを通し、
新しい人材の育成に力を注いでおります。
社内工房 社内勉強会
地元(岐阜県)での素材の製造、調達 ほとんどの素材や部品の製造から仕上げまで、
地元岐阜県で一貫して生産できることが、
商品の品質を維持、向上させていく上での大きな強みです。
同時に地元業者の技術発展を促進し、
守り育てることだと考えております。
外気での木の自然乾燥 木目の美しさを活かした行灯の下足
行灯の下足の塗装 美濃の手漉き和紙
専門的な職人、外注先の確保と維持 岐阜提灯ができるまでに、
多くの人間の技術と感性が必要とされます。
そのために専門的な職人と対話できる知識と能力、
安定した技術を持つ外注先の育成と教育が
我々に必要とされています。
技術者の育成 外注先との打ち合わせ

新しい技術開発

伝統技術とは、いにしえより守られ続けてきた技術と捉えがちですが、
今は伝統技術といわれているそのものこそ、確立した時には画期的な新しい技術であったはずです。
人間の営みと時代の変化の中で生き残り、改良されて、洗練された技術となったものだけが、
現代に受け継がれてきたのではないでしょうか。
私たちは、伝統技術とは「守るものではなく、創るもの」との姿勢で
どんどんと新しい技術を取り込んでゆくべきと考えています。

 

CADで提灯の型を自社で設計する 自社でCADによる提灯型の設計を行う事により、
迅速かつ正確な提灯型を製造し、
高品質な提灯をお客様にお届けすることができます。
CADで設計されたお盆提灯の型
家紋、文字などの加工をPCで行う 家紋や文字の加工をPCで行う事によりデータで管理でき、
追加の注文にも同じ商品を迅速にお届けする事ができます。
当社独自の超極薄シートによって加工いたしますので
高品質かつ自然な仕上がりとなります。
PCでの家紋制作 当社独自の超極薄シート
新しい素材の追求と開発 ペットボトルを再利用したひご、
提灯に貼れるインクジェット印刷の薄い絵紙。
油に代わる耐水強化剤など。
提灯をより身近に便利にするために
新しい素材への取組みと開発を続けています。
ペットボトルを再利用したひご インクジェット印刷された提灯の絵柄

お客様の声に耳を傾ける

岐阜提灯は江戸時代に発展し広く使われるようになりました。
日本家屋の畳の部屋に似合う「かたち」は深く日本に定着し、今現在も広く愛用されています。
しかし、戦後を境として急激なライフスタイルの西洋化が畳さえない家を生み出し、
日本の伝統行事も廃れたり、簡略化されてきています。
今の家や生活にそぐわない提灯だけを作り続けていては、
岐阜提灯はお客様のニーズから離れたものになってしまうと考えています。
常にお客様の要望を察知し、新しい時代に対応した「お盆提灯」を開発していきます。

 

デザイナーとのコラボレーション お盆提灯の新たな提案と可能性を表現した
デザイナーとのコラボレーション「華かずら」。
華かずらシリーズ 華かずら展示会会場
お客様の新しいニーズ 提灯を吊る場所がない、家具調仏壇に合うものが欲しい・・・
現代のライフスタイルに合わせた新しいお盆提灯は
お客様の声から生まれました。
新置き型行灯 立花シリーズ 回転みやびシリーズ
今までの提灯にはない構造 提灯の内部構造を見直し、
プッシュ式のスイッチを使用した最新型ハイパワーLEDを採用するなど簡単に提灯を飾っていただける商品です。
新しい盆提灯の構造 華かずら 最新型ハイパワーLED採用の
「しずく」内部

迅速な対応

現代は時間との戦いの時代であるといえます。
コンピュータが発達したおかげで、数十年前とは輸送方法、コミュニケーションの方法、
ともに信じられないくらい変わってしまいました。
私どもへのお客様からの要望は、やはり迅速な対応と即応能力です。
当社では、そのようなニーズに対応すべく日々体制を整えています。

 

大きな物流倉庫 提灯の製作、組立てから家紋の加工まで
自社の工場内で作業しております。
社内に大きな物流倉庫を設置し、
豊富な在庫を管理しておりますので、
お客様のご要望に迅速に対応することができます。
社内工房 社内仕上工場
社内仕上工場 社内家紋加工工場
第2物流倉庫 第1物流倉庫内